低血糖
リポート 第3弾。

9月24日 夕刻、A病院へ見舞いに行くのに時を同じくして、M病院へのセカンドオピニオンを進めてくれる人があり、連絡を取る。
いずれ重篤で助かる可能性が低いならば、出来ることはした方がよい、とA病院に申し訳ないとは思いつつ、転院を考える。
もしかして違う治療法があるかも知れない。
しかし、余りの衰弱ぶりに連れ出すに忍びず、サラちゃん抜きでとりあえず、とM病院を訪れる。

「もしジステンパーならば潜伏期間(一週間~10日)を考えると、当院を受診したときがちょうどそのタイミングに当たり、他犬に患犬がいたことになるが当然そんな犬はいなかった。それ以外の接触はマリちゃんだけなのだし、マリちゃんが全く発症していないのなら感染経路は無いも等しい。ここ数年、ジステンパーの罹患率は非常に低く、ブリーダーからなど、増して有り得ない。
また、発熱・咳・嘔吐などの症状が全くなく、かえって頭は温かいが手足蕨冷(けつれい=冷たいこと)、コクシジウムによる小腸からの栄養接種障害があるのならば、運動失調、意識障害も合わせて考えると、おそらく低血糖だろう」

たしかに症状はその通りで、すべて符号が合う。 しかし、「低血糖」とは! 

だとするといくら皮下で補液をしてもダメで、とにかくなるべく早く、静脈注射でブドウ糖を摂取させなければいけない。もしくは、せめて経口摂取。でないとたかが低血糖と侮ると、血圧低下・意識混濁から場合によっては命も危ない(これはインシュリン依存性糖尿病など人間の場合も同じ)。

しかしすでに病院は診療時間を終了し、明朝まで待たなければならなかった。 この、数時間の長いこと。そのあいだに心停止など起こしてしまわないか、気が気ではなく、ほぼ徹夜で待機し、
明けた9月25日 AM9:00、転院を敢行。
A病院を退出すると同時に、準備していた水に溶いたハチミツを5ccの注射器で口に投与する。
ぐったりしていたサラちゃんの目が、突然ぱっちりし、やはり低血糖だったという確信を持ちつつ、M病院へ。
心音・呼吸音とも聴診器で異常なし、すぐに前足の静脈にブドウ糖の点滴。多少、元気になる。
しかし、補液していた割にやせがひどく、ふたたび検便したところコクシジウムがかなり増えていることが判明。
痙攣発作の度に脱糞し、その上を走り回ったら、また口からコクシを摂取してしまっただろうということは明々白々で、これも逆戻り。
これは駆虫の注射をし、そのまま入院かと思いきや、カロリー補給食品のニュートリカルを貰って帰宅する。これを一回に2~3㎝、一日に40㎝くらい食べさせること。嫌がって食べなくなった頃には、体力が復活しているはず。
あとはとにかく、糖・炭水化物の摂取。この際、人間の食べ物でも一向に構わない。プリン・ヨーグルト・シュークリーム、それにタンパク質として豆腐・鶏肉など。野菜は与えない。
食べる意欲の湧く物なら、基本的になんでも与えて良い。コクシジウムが体内に入った栄養のほとんどを消化してしまっていることを考慮し、たとえ満腹になっても長続きはしないので、合間に血糖値が下がって、ふたたび引きつけを起こさないように、どんどん食べさせるように。

そして、自宅に二日ぶりにかえってきたサラちゃんは、ようやく糖分を十分に摂取して、ぐっすりと寝たのであった。

ところが・・・・・・・。
by degipochi | 2009-09-29 12:00 | ミニラの保育


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