タピック45
陸前高田の、最後の記事です。 この場所は、もうすでにブログではなく他の形では紹介してるので、目にした人もいらっしゃるとは思いますが、、、

もう一回、見てください。出来たらパソコンの画面で。

その場所と言うのは、タピック45。 
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陸前高田を象徴する松原を、背にして立っていた、活気あふれる道の駅です。
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いえ。 道の駅、でした。

いつも高田の45号線のバイパス沿いを走っているとき、この右に見える道の駅が気になっていました。車が多数駐車していることも、ひとが大勢立ち尽くしたり歩き回ったりしてるのも、見えたので。建物自体は、どうなっているのかよく見えません。それにしても、どうにも交通量が多くて寄らずにいたんですが、この日はとにかく寄れと言わんばかりに一台も対向車が来ず、思い切りハンドルを切りました。

震災後、三年経って初めて立った、タピック45の前。
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ここは、取り壊さず震災遺構として保存が決まっている、とは言うのですが・・・・・

暖かい日でした。晴れてたし。 なのに、車を降りた瞬間、ものすごい寒さが足だけでなく全身を駆け上がり、同行したマリちゃんのトレーナーさんは、うわっここ・・・と言ったきりボロボロと涙をこぼしました。
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そして、写真を撮ろうとすると、どう向けても鮮明に写り込むオレンジの光。
逆光だったからでしょうと言う人もいるでしょうし、オーブと言う人もいるでしょう。
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どっちだって、構わないと思います。ただこの角度から写そうとした画面には、どうやったってこの光が写り込んできました。

そして、建物の中は、、、
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本当に、そのままでした。

震災遺構、というものに賛否両論あると思います。私個人は、人間と言うのは忘れようとする生き物だし、伝えられない災害や事件は、ものすごいスピードで風化していくものだから、震災を語り継ぐ建物や陸に上がった船は、出来るなら残すべきだと思っていました。

でも、なんと言うか・・・・ これは無いわ。

他の町でも震災遺構と決まった建物はあります。田老のたろう観光ホテルとか。でも、「あっけらかん」というくらい見事に瓦礫や巻き付いた網や浮き球などは撤去され、なんだか不思議なほどさっぱりしてしまってます。
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高田で、ほかにも保存が決まった「雇用促進住宅」がありますが、こちらも瓦礫は撤去されてます。

なぜ、この道の駅だけが、松が刺さり天井も壁も落ち、車のタイヤが錆び付いて転がっているのか。
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大切な遺構と言うには、すぐ近くまでティラノサウルスの口のようなベルトコンベアが伸びて来ており、土砂が土煙を上げて積まれて山をなし、誰が見たってただの工事現場です。
ダンプと土煙の中で、タピックは保存されているというよりも、置き去りにされているように見えます。
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松原も50年かけて再生する、と言ってますが、あの無慈悲な勢いで町を包んでいた山を削ってしまう傍ら、ほんとにやるんだろうか。
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かつて、広大な駐車場には車があふれ、名物のソフトクリームや高田の物産館、喧嘩七夕の実物展示など、それはそれは賑わっていたようです。
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その、かつての活気を思い起こさせる物はなにもありません。あげく、そこまで来ている工事。

同じ駐車場の敷地内に、タピックと向き合うように設置されている「大震災追悼施設」と「啄木歌碑」
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これまで二度津波で流され、三度目の建立なった啄木歌碑も寂しさを募らせるものですが、
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歌碑の横に設置された案内板に、寂しい現実がはっきりと書いてあります。
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仮置きだって。

工事が進んでくれば、どかされると言うことですね。

じゃあこの「追悼施設」も仮置か。
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多大な犠牲者を出した市民会館も体育館も無い今、その現地に手向けられていた数多の花、手紙、折り鶴など、行き場を失ってここに集まって来ているわけです。
それをまた、工事でどかせて、どこにまとめようとしているんだか。

安らかに、という祈りは、はたしてどこに向ければいいのか、これでは祈る方もその対象も、迷いさまようだけな気がします。
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震災遺跡、かさ上げ工事、追悼施設、すべてがちぐはぐな印象の拭えない陸前高田の今日です。

このかつての市街を見回して感じるのは、圧倒的な「市民の不在」でした。

以上で、陸前高田リポートを終わりにいたします。


・・・・・・・いちおうね。


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どこにたどり着くのか、陸前高田。

by degipochi | 2014-06-04 01:35 | 陸前高田 | Comments(2)
Commented at 2014-06-04 22:31
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by degipochi at 2014-06-05 02:15
やっぱり・・・・・ そうでしょう。
なにか、違うものになってしまっている気がします。震災直後にはなかった、異様な場です。


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