夏の最後の花火が上がる
おととい。
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仕事終わって、帰ろっかな。と車に向かって歩いていたら、
「その子を連れて行って上げなさいよ」
とふと聞こえてきた。

たしかに、早く仕事が終わったんだ。サラっぴ連れて、どこか行く余裕はあるなと思ってた。
じゃあ、どこ行く? しあんさんは終わっちゃってるよ。セブン? ミニストップ? それとも?

しーーーん。返事なし。

と思ったら、ぽこん ぽん ぽん と音がした。
荷物をいっぱい積んだ宅配の台車が、段差に引っかかったみたいな音。

ぽこん ぽこぽこぽこっっ ぽんっぽぽんっ

あ。 これ花火だ。

あと数日で終わる、としまえんの花火の音だ。
そこにサラっぴを連れて行けと。たぶん、そういうことですかね。

しかし、かつては長大な時間、飽きるくらい長く、かつドラマティックに上げられていたとしまえんの花火。閉園に向けて往年の勢いはなく、かつコロナ対策とかで人があまり集まらないよう、背丈も低く周りから見えないように上げられている。時間も超短い。
ここから車で二駅、時間としては10分くらいだけど、間に合いませんわなぁ。

と諦めて車に乗って走り出したのに、結局10分後にはとしまえんの駅前に居りました。

呼ばれたんですかね。

当然、もう超短い打ち上げ花火は終了しており、駅前は、ささ帰りましょってな人々が溢れかえっておりました。

その群衆の気配。ここ数ヶ月のジリジリと鬱屈し、楽しみも心のはけ口もすべて押し殺して、イライラしながらいつ来るかわからない収束を信じて耐え続けている、あの暗い顔つきとは打って変わった、いつもの年の夏祭り会場から家路につくみたいな、さざめくような浮き立つような気配。

屋台がいっぱい出てて〜 盆踊りとかさんざん踊って〜 最後に締めの花火が上がって〜

あぁ残念、終わっちゃった。しょうがない、帰るか。楽しかったね。いい汗掻いたね。
また来年、来ようね。また来年・・・・

そんな祭りの気配が、そこには濃厚に漂っておりました。ひとときコロナを忘れ、鬱屈を忘れ。

・・・・マスクはしてたけど。


思い出した。

あの犬、そういえば祭りが好きだったな。イベント全体が好きだったが、特に祭りは大好きだった。

それって賑やかしが好きなのもあったけど、祭りのほんとの意味がわかってたからなのかも知れないな。
花火もまったく平気だったけど、それも花火を上げる意味がわかっていたかも知れない。

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お盆、お祭り、夏の花火。送り火、提灯、精霊流し。

それらはみんな、日常の延長であるのと同時に、非日常、あちらの世界とこちらの世界を繋ぐ大事な大事なイベントでもある。

そんなことを思いつつ、きょとんとしているサラっぴと家路についたのでありました。

あ〜夜空いっぱいに花開き、地面轟かす花火が見たいなぁ。


by degipochi | 2020-08-31 00:34 | Comments(0)


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