
看板犬もちゃんとやろうとしたけど、

その視線は絶えず不安げ。

自信なさそう。
これでいいでちかね? 出来てまちかね?
大丈夫でちかねサラっぴは?
ひとのことは大好きだし、看板犬の仕事も大好きだったけど、だからって自信がつくわけでも無かったね。
ひとりで頑張って、踏ん張って3年間。

あろうことか子犬が来る。
これがまた、エラいことパワフルで。。。

耳は引っ張られるわ腹の下は潜られるわ、遊べーと言われても、サラっぴ、遊び方わかんないし、子犬の犬生の指導なんて、もっとわかんない。
でも子犬には先輩の(できたら)厳しい指導が必要だ。
。。。サラっぴ、厳しい指導なんてムリムリムリでちから。
それでも「散歩ってね、こうやって歩いて。。。」とか、「階段の登り方は、上を向いて。。。」とか、「患者さんが帰る時には、前足出してバイバイさんするんだ」とか、教えてる。。。いや、教えたい風ではあった。

聞いてんだか聞いてないんだか。そんな時期もあっという間に過ぎ、子犬は強烈なパワーとスピードで成長していった。

子犬も、おっきーさんが大好きらしい。
自分と同じくらいの大きさになっても、おっきーさん、略して「っきーさん」と呼んでいた。

っきーさん、大好き💕

うん。 なんか、この子犬はだいじょぶなんだなー
そう思ったころ。なんか体調が悪くなってきた。
指針も自信もない3年間、しかも世の中サラっぴの理解を超えた大混乱。もう疲れちゃったんだなサラっぴは。
もう休んでもいいかなぁ。
なんかね、どれも流れの中に有るんだなーって思うんだ。

サラっぴ、いっぱいがんばったよ。
みんなもサラっぴにとっても優しかった。
でもねぇ、サラっぴいっつも、どうして良いのかよく分からなかったの。

これで良かったかなぁ。
サラっぴ、出来てたかなぁ。お仕事。先輩の係。
そう言ってると、
遠くから、
えっちら、おっちら、

ねーちゃが迎えにやってくる。
あら、変わらないわね。目尻が下がって情けない顔してるじゃないの。まぁ、あなた永遠の子犬としては良くやったんじゃない?がんばったわね。

じゃ、行きましょ。
すぐそこに馬車呼んであるから、そんなに歩かなくても大丈夫よ。

ね、ねーちゃーー。。。
サラ、サラっぴ、がんばったぁ。。。
きっとこんな会話をしながら、永遠の子犬さんは不安も心配もなく、空へ帰っていったと思います。
サラっぴからみんなへ一言。